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 睡眠薬などの薬物を使った性暴力を防ごうと、被害者を支援する民間団体のスタッフや弁護士、警察庁などが意見交換する集会が27日、参議院議員会館であった。初動捜査での薬物検査が不十分だという支援者側の指摘に対し、警察庁側は検査の徹底を現場に指導すると述べた。

 海外では、性暴力に使われる薬物は「デートレイプドラッグ」などと呼ばれ、啓発が進む。京都府のワンストップ支援センターで被害者の相談に応じる周藤由美子さんは「全国の支援現場では、薬物を使った性暴力の相談が少なくない。だが、警察の対応が十分とはいえない」と指摘した。

 警察庁捜査1課は、薬物使用が疑われる場合には、警察署が被害者の同意を得て尿を採取し、血液は病院で採取していると説明。捜査員を対象とした最近の研修では、被害時の記憶がない場合には薬物使用が疑われることなどを周知しているという。

 支援者側からは、薬物使用に気づかない被害者もいるため、「被害者の訴えがなくても積極的に検査してほしい」との声も上がった。

 一部地域では、被害者が受診した際に加害者の体液などを採取するキットを医療機関に警察がモデル事業として配っている。この日は支援者側から、薬物検査をするために被害者の尿や血液を採取するキットも加えてほしいという意見が出た。警察庁の担当者は「予算の関係もあるので、まずは尿や血液の採取を忘れないように(医療機関に)周知するなど工夫を凝らしたい」と述べた。(塩入彩)