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 東レは28日、子会社の東レハイブリッドコード(THC、愛知県西尾市)で生産するタイヤ補強材の一部について、品質データを不正に書き換えていたと発表した。2008年4月から昨年7月にかけて製造した製品の計149件で、タイヤメーカーなど13社に出荷していた。

 THCは産業資材用繊維製品の加工事業を行っており、コード類をタイヤメーカーや自動車部品メーカーに納めている。08年4月から16年7月にかけて製造した製品について約4万件のデータを調べたところ、149件、顧客と取り決めていた品質から外れた製品のデータを、取り決め内に収まるよう書き換えていたことがわかった。

 東レの日覚昭広社長は28日午前、東京都内で記者会見を開き、「たいへんな迷惑と心配をかけた」と陳謝したうえで、「グループ全体の調査をしているが、現時点法令違反は見つかっていない」と説明した。

 日覚社長は、「THCの改ざん後のデータは、規格値からわずかしか離れておらず、不正のない製品と実質的な差はない」とも説明した。出荷先への説明を始めており、現時点では性能や安全面での問題は指摘されていないという。

 タイヤコードは、タイヤの強度を保つためゴムの芯に入れる材料。

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 《東レ》 1926年、東洋レーヨンとして設立。合成繊維国内最大手で、炭素繊維分野では世界最大手。2017年3月期の連結売上高は約2兆円。国内外の関係会社を含む従業員数は約4万6千人。経団連の榊原定征(さだゆき)会長は元社長で、現在は相談役。東レハイブリッドコードは愛知県西尾市に本社を置く100%出資の子会社で、タイヤ向け補強材などの製造を手がける。