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 反捕鯨団体シー・シェパード(SS)は28日、日本が2008年に南極海で行った捕鯨の動画をオーストラリア支部のサイトに公開した。動画は豪政府が撮影したものだ。SSは銛(もり)を使う方法が残酷だと非難する一方、対外的には反捕鯨を主張しつつ、対日関係を傷つけるとして長く動画の公開を拒んできた豪政府の姿勢も批判した。

 SSなどによると、動画は日本の捕鯨船が爆発銛で捕殺したクジラを引き揚げる様子で、08年初めに豪税関の船から撮影された。SSは情報公開制度に基づいて12年に公開を求めたが、豪政府は今年5月に情報公開を担う独立機関から命じられるまで公開を拒んできた。SSは「豪政府は、日豪のどちらの人々の願いを代表しているのか」と批判している。

 豪州は代表的な反捕鯨国で、10年に日本の調査捕鯨は国際法に反すると国際司法裁判所(ICJ)に提訴。ICJは14年に中止命令を出した。一方で豪政府は対日関係に配慮する姿勢も見せていたことになる。

 SSは南極海で日本の調査捕鯨への妨害を続けてきた。だが今年8月、「日本側の技術に太刀打ちできない」として、今年から来年の捕鯨時期は、妨害しないと発表した。(シドニー=小暮哲夫)