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 英国の欧州連合(EU)離脱交渉で、英国がEUに払う「手切れ金」について、双方が基本合意したと英紙テレグラフ(電子版)が28日、報じた。手切れ金問題は交渉の最大の懸案の一つ。支払額で折り合えれば、停滞する交渉が前進し、英国が希望する離脱後のEUとの経済関係の話し合いを始められる可能性がある。

 EU予算の分担金などの「手切れ金」をめぐっては、英国は当初200億ユーロ(約2・6兆円)規模の支払いを検討したが、EU側は3倍の600億ユーロ規模を求めているとされ、溝があった。同紙は、英国がEU側に譲歩し、支払額が「450億~550億ユーロになる方向」としている。

 英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)も同日、英国がEUの求めに応じ、金銭面の約束を果たす方針で合意したと報じた。メイ英首相は12月4日に欧州委員会のユンケル委員長と会談する予定で、譲歩案を提案する可能性がある。

 英国は、離脱後の経済の混乱を避けるための移行措置や、EUとの自由貿易協定(FTA)の話し合いに入ることを求めているが、EU側は手切れ金などで十分な進展がない限り応じない方針を示していた。交渉が停滞する中、日本企業を含む英国に拠点を置く企業の間で事業への影響を懸念する声が強まっていた。

 報道を受けて交渉前進への期待が高まり、28日の外国為替市場では英ポンドが急騰し、対ドルでは一時、報道前より1%ほどドル安ポンド高の1ポンド=1・33ドル台後半をつけた。(ロンドン=寺西和男

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