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 熊本地震で回送中の九州新幹線が脱線した事故について、国の運輸安全委員会は30日、調査報告書を公表した。もしも現場に「脱線防止ガード」があれば事故は防げた可能性があるとし、脱線防止策の必要性を強調した。

 昨年4月14日午後9時半ごろ、6両編成の回送列車が熊本駅から熊本総合車両所に向けて時速約78キロで走行中、地震に遭い、6両とも脱線して車輪は線路から最大57センチずれた。

 報告書によると、揺れを感知して非常ブレーキをかける「対震列車防護システム」は正常に作動したが、速度が落ちる前に車体が左右に揺さぶられ脱線した。

 レールのすぐ内側にガードを敷き、車輪を挟んで外れないようにする脱線防止ガードは未設置だった。シミュレーション上は、ガードがあれば防げたため、報告書は「地震発生や脱線のリスクを考慮した整備計画が重要」と提言した。JR九州は事故後、現場周辺にガードを設けた。(伊藤嘉孝)