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 国会で審議が続く学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地売却問題で、財務省の佐川宣寿(のぶひさ)・前理財局長の国会答弁の整合性が論点の一つになっている。佐川氏は学園への事前の価格提示を否定してきたが、同省が今国会で認めた二つの音声データのやり取りに「1億3千(万円)」などの国側の発言が含まれていたためだ。同省は「金額」と「価格」と言葉を使い分け、釈明に追われている。

 佐川氏(現国税庁長官)は3月、「価格を提示したこともないし、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」と答弁した。だが、27日の衆院予算委員会で財務省が認めた音声データのやり取りでは、「0円に近い形で払い下げを」と迫る学園の籠池泰典前理事長に同省近畿財務局職員がこう応じていた。

 「1億3千(万円)を下回る金額はない」「ゼロに近い金額まで努力する」

 時期は昨年5月。国有地の不動産鑑定の結果が出る前だ。28日の衆院予算委で、希望の党の今井雅人氏が「価格の提示がなかったと言い切れるのか」と問うと、同省の太田充理財局長は「金額のやり取りがあった。そこは認めている」とし、「金額のやり取りが一切なかったかのように答弁が受け止められて誤解を招いたとすれば、おわび申し上げる」と述べた。

 だが太田氏は、3月の佐川氏の答弁は「金額」ではなく「価格」、つまり学園側への売却額を示す「予定価格」についてのものだったと釈明した。売却額そのものは事前に伝えていないので、佐川氏の答弁に問題はない――という理屈だ。

 28日の衆院予算委で新たに認めた音声データには、財務局の職員が昨春、「ストーリーはイメージしている」などと事前に値引き額の決め方を持ちかけるようなやり取りが含まれていた。太田局長は「(地中ごみの)撤去費用を見積もるための資料をお願いした」と述べ、大幅値引きのための口裏合わせという野党の批判を否定した。

 30日の参院予算委でも森友学園問題に関する質疑が予定されている。

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