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 白血病の治療で今年8月に血液製剤の輸血を受けた女児が危篤状態に陥り、約1カ月後に亡くなったことがわかった。女児の血液と製剤の成分から同じ大腸菌が検出されており、製剤に混入していた菌による感染が原因とみられる。製造した日本赤十字社が29日、厚生労働省の有識者会議で報告した。

 厚労省によると、女児は10歳未満。急性骨髄性白血病の再発治療で骨髄移植を受け、今年8月に血小板製剤の輸血を受けた。約30分後に嘔吐(おうと)、下痢の症状が出たため、輸血は20ミリリットルで中止。その後、呼吸困難や肺出血を起こし、輸血から約1カ月後に敗血症性ショックによる多臓器不全で死亡した。

 その後の分析で、女児の血液と残った製剤から検出した大腸菌の遺伝子型が一致。日赤は、同じ献血者の血液からつくった製剤の全量を出荷前に確保した。女児のほかに使われた例はないとしている。輸血に使った血小板製剤から大腸菌が検出されたのは2015年に1件あったが、死亡例は初めてという。

 日赤は、献血者への問診などで発熱や体調不良などがないか確かめている。ただ、血液中に菌がいても症状がでない場合もあり、混入を完全になくすことは難しいという。厚労省の有識者会議は日赤に対し、リスクの周知と外観確認などの対策を徹底するよう要請した。(野中良祐