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 トランプ米大統領は29日、自身のツイッターに、イスラム教徒による暴力とされる動画3件を続けてリツイート(転載)した。偏見を助長する過激な内容で、トランプ氏のイスラム教徒に対する差別的な姿勢が議論になりそうだ。

 トランプ氏がリツイートしたのは、英国の極右団体「ブリテン・ファースト(英国優先)」のジェイダ・フランセン副代表(31)が投稿した動画。3本は「イスラム教徒の移民が松葉杖の少年を殴打」「イスラム教徒が聖母マリア像を破壊」「イスラム主義の暴徒が少年を屋根から突き落とし、死ぬまで殴打」と題され、イスラム教徒への嫌悪感をあおるような内容だ。

 メイ英首相の報道官は29日、「大統領がこんなことをするのは間違っている」と非難。「ブリテン・ファーストは、うそをばらまき、憎悪に満ちた物語でコミュニティーを分断しようとしている。良識、寛容、敬意といったこの国の価値観と相反する極右の偏見ある弁論を、英国民は強く拒絶する」と強調した。

 トランプ氏は同日夜、この指摘にツイッターで反論。「テレサ(メイ氏)、私に集中せずに、英国で起きている破壊的な過激派イスラムのテロに集中しろ。我々はよくやっている!」とつづった。

 動画を投稿したフランセン氏は、頭にかぶるスカーフ「ヒジャブ」をしたイスラム教徒の女性を怒鳴りつけたことが「宗教的嫌がらせ」に当たるとして昨年11月、約2千ポンド(約30万円)の罰金刑を受けた。この団体は過激な排斥主義を唱え、国政進出を狙っているが議席を得たことはない。

 トランプ氏は昨年の大統領選中からイスラム教徒への差別的な発言を繰り返し、就任後もイスラム圏の一部の国からの国民を一時入国禁止にする政策が物議を醸している。(ワシントン=杉山正、ロンドン=下司佳代子)

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