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 白鵬の説教中にスマホをいじった貴ノ岩を日馬富士が殴った――。引退を表明した元横綱日馬富士(33)が暴行問題を起こした夜の詳細が、3時間半に及んだ30日の日本相撲協会理事会で、中間報告として明らかにされた。被害者の貴ノ岩からは聴取できていないが、元名古屋高検検事長でもある高野利雄・危機管理委員長は「相当程度、事実解明に至っている」と自信を見せた。

 中間報告によると、10月25日に鳥取市で開かれた食事会は鳥取城北高関係者が巡業に参加している同高出身の照ノ富士、貴ノ岩、石浦らを激励する目的だった。その席に白鵬、日馬富士、鶴竜のモンゴル出身3横綱、同高の関係者も参加した。

 一次会で白鵬が、9月に東京都内の飲食店で粗暴な言動をした貴ノ岩に説教を始めた。その場は日馬富士がかばって収めた。二次会に移動後、白鵬が貴ノ岩と照ノ富士に「高校時代の恩を忘れないように」と言い聞かせている時に貴ノ岩がスマートフォンをいじった。

 日馬富士が注意したところ、貴ノ岩は「彼女からのメールです」と苦笑いしたという。そのため、腹を立てた日馬富士が謝罪させようとして平手で顔面を殴った。その際に貴ノ岩がにらみ返した上、謝罪しようとしなかったため、さらに謝罪を要求しながら平手で多数回殴り、カラオケのリモコンで頭を数回殴った、とした。貴ノ岩の頭部は医療用ホチキスで縫うけが。

 この間、シャンパンのボトルを振り上げたが、手から滑り落ちたという。馬乗りにもなっていない。白鵬が止めに入り、暴行は止まったとされる。

 高野委員長は「(最初に平手で殴ったところで)貴ノ岩が『すみません』と謝ればその先にいかなかったと思われる」「シャンパンボトルは本人は『おどしだった』と言いながらも、振り上げていた。ところが、冷たい瓶でつるっとすべって落ちた」などと説明した。

 日馬富士は日本酒を飲んでいたが、泥酔している状態ではなかったという。父親を亡くしている日馬富士は、両親を亡くした貴ノ岩とは境遇が似ており、日頃から相談に乗ったり、食事会に誘ったりしていた、とも報告された。

 また、高野委員長は「モンゴル力士会」について言及。「いわゆる生活互助会としてかなり前からある。横綱はいくら、幕内はいくらと(お金を)集めて、病気になった力士の見舞金、モンゴルの子供が病気になった時のボランティア活動などに使っている。遊びや食事をするための集まりではない。以前は残ったお金で忘年会などをしていたが、ここ数年はないと確認した」と話した。