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平成とは 第1部:時代の転機(6)消費社会

 平成という時代には、東日本大震災の後、別の時の流れがありえたはずではなかったか――。消費社会という巨大な歯車が静止した間、別の可能性を模索し、生き方を見直した人もいた。でも、その歯車は再び回り始めた。前よりも強く。

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 零下3度。夕闇が迫るころ、築84年の古民家のストーブに、そっと薪(まき)をくべる。

 年の瀬の長野県売木村(うるぎむら)。人口556人の山村に、能見奈津子(33)は6年前に移り住んだ。戦前に炭焼きで栄えた寒村だ。

 静かな炎を見つめ、来し方を語った。

 兵庫県に生まれ、大阪の大学を出て、4回転職した。東京駅前の大丸百貨店で野菜を販売していた2011(平成23)年3月11日、大地が揺れた。

 東京都狛江市へ帰宅すらできない。おまけに、スーパーからモノが消えた。「なんやこれ。お金があっても何もできないやん」

 「生きる力を高めたい」。1年後、売木村の「地域おこし協力隊」に応募。村職員として移り住んだ。

 いま、年5俵の米を収穫し、自…

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