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がん患者専用のフィットネス、退院後も運動を

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奥平真也
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 がんになっても運動を。松江市立病院(同市乃白町)に2017年3月開院したがんセンターには、外来のがん患者専用のフィットネスルームがあります。がんになった人たちが元気に汗を流す、その様子をのぞかせてもらいました。

 11月中旬、がんセンター2階のフィットネスルーム。約55平方メートルの室内にトレーニングマシンが並ぶ。軽快なポップスが流れる中、男女2人が汗を流していた。

 松浦敏彦さん(70)は2月に胃がんが見つかった。この病院で腹腔(ふくくう)鏡の手術を受けて18日間入院。順調に回復する途中で紹介されたのがこのフィットネスルームだ。

 退院後からほぼ週に1回、1時間のトレーニングを続けている。ウォーキング、バイク、ワイヤトレーニング。ほぼすべてのマシンを使う。元々運動好きでウォーキングの習慣はあったが、手術と入院で体力が低下し回復するかどうか心配だったという。

 終わると、常駐する理学療法士の井原伸弥さん(32)がディスプレーに松浦さんのデータを表示した。体脂肪量、筋肉量、体水分量。「筋肉量は落ちていません。これを維持してほしいですね」。ここではマンツーマンで自分に合った運動をプログラムしてもらえる。松浦さんは「数字で示されるとよく分かります」と笑顔で汗をぬぐった。

 山本昭子さん(58)は反対に「昔から運動は嫌いです。今でも嫌い」。そう言いながら、週に2~3回通っている。

 昨年7月に乳がんが見つかった。別の病院で抗がん剤と放射線の治療を受けた。抗がん剤で全身に腫れやしびれが生じ、鼻や爪から出血も。杖を突かないと歩けなくなった。さらに不幸が重なり、夫が今年5月に急病で帰らぬ人に。落ち込んでどん底の状態だったが、「だからこそ行きなさい」。病院のスタッフに後押しされ、トレーニングを始めた。

 足腰は急速に回復し、普通に歩けるようになった。運動嫌いでも通い続けるのは、井原さんや他の利用者との会話が楽しいからという。「ダブルの悲しみを抱えてここへ来てみたら、会話が楽しい。心は体と違って思うように元気にならんけど、ここにいる間だけは元気をもらえます」

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