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 イラクのアバディ首相は9日、バグダッドで演説し、国内での過激派組織「イスラム国」(IS)との戦いが「終了したことを宣言する」と述べた。2014年6月、ISが北部の都市モスルを占拠してから約3年半。イラク軍は今年7月にモスルを奪還後、西部の砂漠地帯などでIS拠点の掃討を続けていた。

 アバディ氏は演説で、「良い知らせがある。イラク軍は、シリア国境地域をすべて解放した」とIS掃討作戦の完了を報告。「敵は我々の文明を破壊しようとしたが、私たちは連帯と決意によって勝利を手にした」と述べ、軍や警察、民兵組織が参加した対IS作戦の成果を強調した。

 ISはシリアでも「首都」と称してきた拠点ラッカを10月に失うなど、急速に弱体化している。だが、イラク軍幹部は今月、ISの最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者について「イラク、シリア国境で生存している」と述べた。ISが今後、エジプトのシナイ半島など、別の拠点で活動を活発化させる恐れが指摘されている。(ドバイ=渡辺淳基