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 1980年度生まれの「松坂世代」と呼ばれる選手たちの去就が決まらないまま年の瀬を迎えている。高校時代から注目を集め、投打にわたって球界を席巻してきた世代も、いまや30歳代後半のベテラン。若返りを図る球団も多く、移籍先の決定が遅れている。

 世代の象徴で、かつて「怪物」と呼ばれた松坂の退団が発表されたのは、ソフトバンクが日本一になった翌日の11月5日だった。「3年間期待に応えられず申し訳ない。できることなら胸を張ってチームの歓喜の輪の中に入っていたかった」。球団を通した談話で、悔しさをにじませた。

1軍登板は3年で1イニング

 2015年に3年総額12億円(推定)プラス出来高の大型契約でソフトバンクに入団。9年ぶりに日本球界へ復帰したが、右肩の不調に苦しんだ。同年に肩を手術。復活を期して昨オフはプエルトリコのウィンターリーグにも参加したが、在籍3年での1軍登板は昨年10月の楽天戦1試合、1イニングだけに終わった。

 チームからはコーチを務めながら復帰を目指す提案もされたが、日米通算164勝右腕は現役一本にこだわる。退団する際に、こう誓った。「感謝の思いを伝えるのは1軍のマウンドだと思っている。またいつかグラウンドでファンの皆様、チームメートに再会できることを信じて前を向き続けていきたい」

いまだ声はかからず

 プロ15年間で通算360本塁打の村田も、新天地を探し求めている。巨人から戦力外通告を受けて、13日でちょうど2カ月。地道に練習を続けるが、「次が決まらないと心も体も動いてこない」とやきもきする。

 今季はマギーの加入で出場機会は減ったものの、15年連続で2桁本塁打を放つなど衰えは感じさせない。巨人の球団関係者は「この時期になっても村田の移籍先が決まらないとは思ってなかった」と驚いている。

 巨人が2度目のフリーエージェント(FA)権を持つ村田を自由契約にしたのは、移籍先の選択肢を広げるため。FA行使なら獲得球団は金銭に加えて人的補償も必要になる場合がある。しかし、若手育成を理由に「獲得は難しい」と明言した球団も。通算2千安打まで残り135本の村田は「条件うんぬんより、とにかく野球をやりたい。ただそれだけ」と切実だ。

 DeNAを自由契約になった久保は「声がかかれば動ける準備はできている。自分に需要があればやるし、なければやめる」と話す。ロッテ、阪神、DeNAの3球団を渡り歩き、通算97勝。DeNA退団後は地元の関西に戻ってランニング中心で体を動かしている。「焦りはない。12月は色々な人に会って話を聞く。すべての可能性を考える」と久保。海外の球団も視野に入れながら、「プロ選手にこだわりはない」とオファーがなければ新たな道に進む覚悟もある。

 90人を超えるプロ野球選手を輩出した「松坂世代」も、今季の開幕時点での現役選手は19人(外国人選手を除く)にまで減った。来季はほとんどの選手が38歳を迎える。世代交代の波が押し寄せている。

主な松坂世代の2017年選手成績

※所属球団に☆が付く選手は17年シーズン限りで退団

【投手】

松坂大輔(☆ソフトバンク) 1軍登板なし

久保康友(☆DeNA) 7試合4勝2敗 防御率5.35

和田毅(ソフトバンク) 8試合4勝0敗 防御率2.49

藤川球児(阪神) 52試合3勝0敗 防御率2.22

館山昌平(ヤクルト) 2試合0勝1敗 防御率12.00

杉内俊哉(巨人) 1軍登板なし

【野手】

村田修一(☆巨人) 118試合14本塁打58打点 打率2割6分2厘

小谷野栄一(オリックス) 130試合6本塁打47打点 打率2割7分7厘

梵英心(☆広島) 1軍出場なし