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 自民、公明両党は14日、来年度の与党税制改正大綱を正式に決めた。所得税やたばこ税の増税、新税の創設など、年間で計約2800億円の増税になる。法改正が遅れる新税も加えると、約3400億円の増税だ。高収入の会社員を中心とした増税が並ぶ一方、企業向けには減税が目立つ。

 年900億円の増税となる所得税の主な増税対象は、子育て・介護世帯を除く年収850万円超の会社員や公務員計約230万人や、年金以外の年間所得が1千万円を超える約20万人、年金収入自体が年1千万円を超える約3千人だ。会社に所属せずにフリーランスや個人請負などで働く人は減税にするが、年間所得が2400万円を超える人は増税になる。

 また、日本からの出国時に1千円を徴収する「国際観光旅客税(出国税)」や、住民税に上乗せして年1千円を徴収する「森林環境税」も創設。たばこ税も8年ぶりに引き上げ、紙巻きたばこは来年10月から段階的に1本計3円増税し、加熱式も初めて増税する。

 企業向けでは、中小企業の代替わりを後押しするための相続税の減税や、賃上げや設備投資に積極的な企業の法人減税を決めた。

 10月の衆院選で与党が大勝した後、2019年夏の参院選まで大きな国政選挙の予定がないことから、増税論議が加速した。19年10月の消費増税とともに導入される軽減税率で税収が想定を1兆円下回ることから、政府・与党は一部をその穴埋めとすることも念頭に置く。

 ただ、企業収益が過去最高を更新しながら賃上げが進まない現状で、個人に新たな負担増を求めるため、低迷する消費への悪影響を心配する声もある。(長崎潤一郎、南日慶子)