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 介護報酬の引き上げ幅が0・5%台になる見通しとなり、来年度予算編成の大きな焦点だった介護と診療報酬の同時改定の大枠が固まった。政府・与党は、診療報酬のうち診察料や入院代などの「本体」部分を0・55%引き上げることも決定。ともに診療報酬の一つである「薬価」を大幅に引き下げて捻出する財源などを回す。

 診療報酬は2年に1度見直される。本体と薬価を合わせた報酬全体の改定率は、2回連続でマイナスとする。医師の診察料などにあたる本体は6回連続のプラスとし、国費で約600億円の負担増となる。

 安倍政権が最も神経を使ったのが、この本体の引き上げ率だ。前回2016年度の改定率は0・49%。自民党の支持団体である日本医師会をはじめとする医療団体にとって、不満が残る結果だった。

 首相官邸や自民党は引き上げを強力に働きかけられ、社会保障費が膨らみ続ける中でも、「前回超え」の0・55%を容認した。

 介護をめぐっては、安倍政権が「介護離職ゼロ」を掲げ、20年代初頭までに介護の受け皿を50万人分整備するとしているが、約25万人の介護人材が不足すると見込まれている。

 このため、介護報酬について自民党の厚労族議員から「施設があっても人材がいなければ本末転倒だ」などと引き上げを求める声が上がっていた。政府・与党はプラス改定とすることで、介護重視の姿勢をアピールする狙いがある。

 日本医師会への配慮から引き上げ幅は診療報酬本体より抑える方針だが、遜色のないプラス幅になる見通しとなった。

 これらの報酬改定に加え、来年度は障害者支援サービスの公定価格となる「障害福祉サービス等報酬」も3年に1度の改定となる。これについても引き上げる方針で、引き上げ幅は介護報酬より低くする方向で調整している。

 政府・与党は週内にもそれぞれの改定率を固める。22日に予定される来年度政府予算案の決定で正式に決まる。

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