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 沖縄県宜野湾市の普天間第二小学校の校庭に米軍ヘリの窓が落ちた事故を受け、翁長雄志(おながたけし)知事は14日、防衛、外務両省や米大使館を訪れ、強く抗議した。政府は福田達夫防衛政務官を沖縄に派遣し収拾に動いたが、米軍は、県が求めた在沖全米軍機の飛行中止には応じず、米軍機は次々と飛んだ。事故におびえ学校を休んだ児童もいた。

 事故機が所属する米軍普天間飛行場ではこの日、県警の捜査員が基地内に入って事故機や同型機の写真撮影などをした。米軍の協力を得ての調査で、米軍が日本の警察を基地内に入れて調査させるのは異例という。県警によると、米軍から「落ちたのはコックピットの右の窓」と説明があった。米軍は「緊急脱出用の窓」としている。

 翁長氏は午後、防衛省で山本朋広防衛副大臣と面会。県内の全米軍機の緊急点検やそれが終わるまでの飛行停止、普天間飛行場の5年以内の運用停止などを求める抗議文を渡し「子供たちの安全にかかわる事故で、多くの県民が憤っている」と述べた。

 山本氏は「あってはならないことで大変遺憾だ」と応じ、窓を落としたCH53Eと同型機は日本国内では現在1機も飛行していないと説明した。

 ただ沖縄では14日も、普天間からを含めオスプレイなどが次々と飛び立った。翁長氏は記者団に「本当にとんでもない話。ほかの都道府県でこんなことがあったら、とても無関心ではいられないはず。日米地位協定などの見直しがいる」と強い口調で言った。

 一方、福田防衛政務官は、窓が落下した普天間第二小を訪れた。学校を含む住宅密集地の上空はできるだけ避けて飛ぶという日米合意があるにもかかわらず、視察中も米軍ヘリやオスプレイが何度も上空を飛行した。

 福田氏は喜屋武(きゃん)悦子校長と面会し「あってはならないことが起きた。申し訳ありません」と謝罪。同席した市教育委員会の職員によると、喜屋武校長は「米軍機が学校の上空を飛ばないよう(米軍に言って)回答してほしい。ここは教育現場。最低限の安全確保をお願いします」と訴えた。

 市教委によると、普天間第二小は、米軍側が学校上空を飛ばないと回答するまで、体育の授業や休み時間に校庭を使わないと決めた。この日、2年生の1人が事故を怖がって休んでおり、その他の児童についても保健師や臨床心理士らが支援にあたる。

 福田氏は佐喜真淳市長とも面会。佐喜真市長は「生命に危険を及ぼすような落下物は極めて異常。徹底的に、政府を挙げて米軍に注意喚起、安全管理を求めてほしい」と訴えた。(山下龍一、小山謙太郎)