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 東京メトロポリタンテレビジョン(MXテレビ)が1月に沖縄の基地反対運動について特集した番組「ニュース女子」について、放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送倫理検証委員会は14日、「重大な放送倫理違反があった」とする意見を公表した。番組の中核となる事実について、裏付けがないなどと判断。MXテレビの考査も適正ではなく、「放送法および放送基準に沿った内容だった」とのMXテレビの判断を「誤っている」とした。

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 「放送倫理・番組向上機構(BPO)放送倫理検証委員会による東京メトロポリタンテレビジョン『ニュース女子』沖縄基地問題の特集に関する意見」のポイント

【裏付けがない、もしくは不十分とした放送内容】

・基地建設反対派が実力で救急車を止めたという裏付けとなる事実の存在は認められない

・反対派が日当をもらっていたという裏付けはない

・抗議活動の参加者が取材に敵意をむき出しにしたという客観的な事実は認められない

【MXテレビの考査の問題点】

①抗議活動を行う側への取材の欠如を問題としなかった

②「救急車を止めた」という放送内容の裏付けを制作会社に確認しなかった

③「日当」という表現の裏付けの確認をしなかった

④侮蔑的表現のチェックを怠った

⑤完パケ(完成版)での考査を行わなかった

【BPOの判断】

・複数の放送倫理上の問題が含まれており、適正な考査を行うことなく放送した点において、MXには重大な放送倫理違反があった

・考査には、放送倫理にかなった番組であるかを判断し、放送内容に関する干渉を未然に防いで表現の自由を確保する役割と、取材による裏付けを欠かさず、節度ある表現を保ち放送の矜持(きょうじ)を守るという、砦(とりで)の役割がある。その仕組みの要といえる考査が機能しなければ、民主主義社会における放送の占める位置が脅かされることにつながる。今回の放送で、その砦は崩れた。修復を急がなければならない。