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 茨城県つくば市民の過半数が、科学のまちの恩恵を感じていない――。同市が実施した市民意識調査で、こんな結果が浮き彫りになった。構想から半世紀がたち、多数の研究機関が立地する研究学園都市だが、市民にとっては身近な存在ではないようだ。

 調査は2005年度から行われており、市政への満足度や不満な点を尋ねている。今年は無作為に抽出した3千人から1347人が回答した。

 市は市民と研究機関との「距離」を探ろうと、初めて「科学のまち」であることの恩恵を感じるかについて尋ねた。「あまりない」(26・9%)と「ない」(23・5%)を合わせると50・4%で、「ある」「どちらかといえばある」を合わせた36・8%を大きく上回った。

 研究学園都市構想が1963年に閣議了解されて54年。市は、夏休みに子どもを対象にしたスタンプラリーを企画し、市民に研究学園都市への理解を深めてもらう事業を進めている。今年度から人工知能(AI)などに取り組む事業者も公募。来春以降、市民をモニターにした実証実験を通じ、先端技術で得た知見の市民への還元を図る。(鹿野幹男)