「夢千代日記」「花へんろ」で知られる脚本家・作家の早坂暁(はやさか・あきら、本名富田祥資〈とみた・よしすけ〉)さんが16日、腹部大動脈瘤(りゅう)破裂で死去した。88歳だった。葬儀は家族のみで行う予定。東映などによると、同日午後、都内の外出先で、倒れたという。

 29年、愛媛県生まれ。日大芸術学部卒業後、華道などの評論活動を経て脚本家に転じる。平賀源内を主人公にした斬新なスタイルのNHKテレビ時代劇「天下御免」(71~72年)で注目を集める。テレビではほかに「七人の刑事」「修羅の旅して」「続・事件」「花へんろ」などを手がけた。

 被爆直後に広島を訪れたり、妹が被爆死したりした体験から、戦争や原爆問題に対する関心が高かった。NHKドラマ「夢千代日記」(81~84年)は、広島で胎内被爆した温泉芸者の夢千代を吉永小百合さんが演じ、原爆への思いを静かに力強く表現した。後に映画にもなった。核廃絶を訴えて精力的に講演活動なども行った。

 映画脚本も多く「青春の門」(浦山桐郎監督版)や「北京原人 Who are you?」などがある。自伝的小説「ダウンタウン・ヒーローズ」は山田洋次監督の手で映画化された。