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 北朝鮮の核実験施設を整備する担当部局の責任者が粛清されたと、軍出身の脱北者が証言した。処刑されたとの未確認情報もある。粛清理由ははっきりしないが、9月に実施した6回目の核実験について、実施が遅れたことや坑道が崩落したことなどの責任を追及された可能性がある。

 粛清されたのは、労働党131指導局の朴イニョン局長。同局は咸鏡北道豊渓里(ハムギョンブクトプンゲリ)にある核実験場の坑道や、平安北道東倉里(ピョンアンブクトトンチャンリ)にあるミサイル発射基地の施設など、重要な軍事施設の建設を担当する。機密性が高いため、中央委員会直属の組織とされる。

 朴局長は創設当時から131指導局に所属する専門家。最近、「軍事機密の流出」を理由に職を解かれ、粛清されたという。

 関係筋の1人は、粛清の理由について「本来、春の予定だった核実験が、坑道建設の遅れで9月にずれ込んだ責任を取らされたようだ」と語った。また実験による坑道崩落の責任を追及された可能性もある。

 韓国気象庁によれば、9月3日の実験後、豊渓里周辺では計7回、マグニチュード(M)3前後の小規模な地震が発生。坑道崩落による影響とみられる。豊渓里周辺の住民らからは、核実験による被爆や汚染水による健康被害を憂慮する声が出ているという。

 一方、別の関係筋によれば、北朝鮮軍総政治局の黄炳瑞(ファンビョンソ)局長が解任された。黄氏は次帥だったが、上佐(大佐と中佐の中間の階級)に6階級降格となり、前線部隊に左遷されたという。金元弘(キムウォノン)第1副局長は農場か収容所に送られたという情報がある。金第1副局長が金正恩朝鮮労働党委員長が任命した検閲官に不敬な態度を取ったことが原因で更迭され、黄局長は連帯責任を問われた。(ソウル=牧野愛博)