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 埼玉県立川越工業高(川越市)の生徒たちが4輪駆動の電気自動車を開発し、初めて走行実験をした。4輪それぞれにモーターを付け、トランスミッションギアをなくしたのが特色で、発進時や走行状況に合わせて4駆や2駆、前輪駆動や後輪駆動に切り替えることができる車を目指す。

 機械科「電気自動車班」では、歴代の3年生が電気自動車の制作に取り組み、4台目まで進化させてきた。今回の開発課題は「7人乗りのミニバン型ながら低コストで生産でき、少ない電力で長距離を走れる車」だ。

 発進時に4駆を使い、速度が出たら2駆に切り替えることで「ギアレス」を実現。ブレーキやサスペンションはオートバイ用などを流用し、シャシーやフレームなどは鋼管を溶接した手作りだ。車体製造は学んだ専門技術を発揮したが、電気科ではないため配線に苦労し、なかなかモーターが動かなかったという。

 12月18日に川島町にあるホンダの研修施設を借りて走行実験した。約600メートルのコースを4輪駆動だけで計20周し、最高時速32キロを記録。電圧の変化や電力消費量などをはかった。充電に時間はかかるが、電力が長もちするバッテリーで前輪を、短時間で充電できて大出力発揮に向く蓄電装置キャパシターで後輪を動かすことにしており、2月までにキャパシターを搭載して切り替え機能を完成させる予定だ。

 運転手も務めた班長の田口浩太朗さん(18)は「約12キロもの距離を思い通りに走ることができ、苦労がやっと報われた。卒業までに、より長く走れるよう改良を重ねたい」と話した。走行にはホンダ関係者も立ち会い、「これほど滑らかにノートラブルで走れる車を作るとは」と驚いた様子だった。「車体の高さのバランスを整えるといいよ」などとアドバイスもしていた。(西堀岳路)

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