【動画】火災現場の風俗店に入る消防局員ら=野津賢治撮影
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 さいたま市大宮区の風俗店が入るビルから出火して4人が死亡した火災で、埼玉県警は18日、死亡したうち3人の死因が一酸化炭素中毒などだったと発表した。市や消防によると、ビルは排煙設備などが法律で義務づけられる前の構造で、通路が狭く出入り口も一つしかなかった。煙が充満して逃げ遅れにつながった可能性もあるとみている。

 県警によると、搬送先で死亡が確認された女性2人と男性の死因は一酸化炭素中毒で、女性1人と男性はのどのやけどもしていた。別に3階で見つかった性別不明の遺体は男性と判明した。

 市や消防によると、火災があったビルは、現在は建築基準法で義務づけられている排煙設備などの規定がない1960年代に建築確認がされていた。違法ではないが、現行法の基準は満たさない「既存不適格建築物」の可能性があるという。店内は階段が南北2カ所にあるが、出入り口は北側1カ所だけ。利用客によると、通路が狭く窓がほとんどない構造だった。

 関係者によると、2階南側のごみ置き場の焼け方が激しく、出火元とみられるという。市消防局が昨年6月に査察で立ち入った際は、火災報知機や消火器、避難器具などに不備はなく、今回の火災時も報知機は作動していたという。

 県警と市消防局は18日、火災現場で現場検証を実施。同局は19日、周辺の同業種17店に防火管理状況などを調べる特別査察を実施する。国土交通省は18日、同種の建物の違反対策や指導を徹底するよう各都道府県に通知を出した。