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 リニア中央新幹線の建設工事を巡り、大手ゼネコン4社が談合していたとされる事件で、東京地検特捜部と公正取引委員会は19日、独占禁止法違反(不当な取引制限)の疑いで、大林組と大成建設の家宅捜索を始めた。特捜部は18日にも大手の鹿島と清水建設を同容疑で捜索しており、スーパーゼネコンと呼ばれる4社に強制捜査が及ぶことになった。

 特捜部は18日朝から19日午前0時ごろまで、15時間近くにわたり、鹿島と清水建設を捜索。土木関係部門の他、社長室なども捜索し、手帳などを押収したという。

 関係者によると、容疑の対象はリニア関連工事でこれまでに発注された22件すべての工事。4社はこのうち3~4件ずつ計15件を受注しており、それぞれ自社が希望する工事などについて事前協議をし、受注調整をした疑いが持たれている。

 リニア建設は総事業費9兆円のうち、政府の財政投融資3兆円が、発注者のJR東海に低利で貸し付けられている。特捜部は4社が受注調整をした結果、公正な競争が妨げられ、工事の発注価格が高止まりした疑いがあるとみている。

 特捜部は今月8日、リニア関連工事の中で、名古屋市の非常口新設工事について、大林組が不正な受注をしたとして偽計業務妨害の疑いで捜索。関係者によると、大林組は特捜部に対し、ほか3社との談合を認めており、一連の事件でこの日が2度目の捜索になる。

 19日の捜索を受け、大林組と大成建設は「捜査に全面的に協力して参りたい」とコメントした。