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 原発事故に伴い、双葉郡から約2万人の避難者を受け入れているいわき市に昨年完成した福島県内で初となる双葉郡立の診療所が、20日から業務を開始する。診療科目は内科と歯科のみだが、治療だけでなく、心の悩みにも耳を傾け、避難者の「心のよりどころ」を目指す。

 「双葉郡立好間診療所」は、県内最大の復興公営住宅団地となる予定の北好間団地(同市好間町、323戸)の敷地内に開所した。

 開設した双葉地方広域市町村圏組合によると、診療所は鉄骨造り2階建てで、延べ床面積は約650平方メートル。診察室や処置室、内視鏡検査室などが設けられ、事業費は約3億円。内部被曝(ひばく)を測るホールボディーカウンターも配備される。

 運営は郡医師会(堀川章仁会長)が担い、会員36人のうち、診療所管理者の堀川会長ら40~60代の医師5人、歯科医2人らが交代で外来患者を迎える。

 堀川会長は、富岡町の「夜の森中央医院」の院長を長く務め、原発事故後には町が大玉村内に今春まで開設していた仮設診療所に勤務してきた。

 今回開所した診療所でも、医師や看護師、事務員らが患者に寄り添う医療に努めるという。木暮一生事務長は「避難するまで診ていた医師の顔を見てもらうことで患者が安心する面もあるのではないか。心のケアを心がけていきたい」。

 診療時間は月水金の午前9時~正午と、午後1時~4時半。問い合わせは同診療所(0246・84・8500)。来年4月にはいわき市勿来町にも郡立診療所が設けられる予定だ。(床並浩一)