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 介護現場で中核的な役割を担う「介護福祉士」を養成する大学や短大、専門学校が定員割れに苦しんでいる。東北6県にある計37校の定員に対する入学者の割合は半数に満たない。高齢化で介護福祉士の必要性が高まる中、各県や養成校は若者に介護の魅力を伝えようと懸命だ。

人の最期にかかわる「すごい仕事」

 仙台市泉区の仙台白百合女子大4年生の菅野文香さん(22)と木村優希さん(22)は、介護福祉士の国家試験に向け勉強に励んでいる。

 同じ学年で介護福祉士を目指すコースは12人。定員25人の半数に満たず、学内でも社会福祉士などを目指すコースに比べて少数派だ。「ちょっとさみしいかな。でも結束は固いんですよ。みんなで飲み会もやります」と菅野さん。

 2人とも、もともと介護福祉士志望ではなかった。介護職といえば「誰でもできる、ただのお世話係」「給料が安い」(木村さん)、「汚物の処理をする」(菅野さん)というイメージが強かった。それが、夏休みの1カ月間の実習で一変した。

 実習で菅野さんが向き合ったのは、比較的元気だが認知症がある女性。身の回りはほぼこなし、本や新聞を読むなど1人の時間を好む彼女に、当初は「何をしてあげれば良いかわからない」と悩んだ。

 ある時、女性が以前、川柳をたしなんでいたと知って「これだ」と思った。「秋について」などのテーマを決めて創作を勧めてみると、女性はサンマや焼き芋といった食べ物のことなどをのびのびとつづり始めた。別の利用者から話しかけられ、喜んでいるようでもあった。

 付属高校出身で特にやりたいこともないまま進学したという菅野さん。今は「ひざ掛けをなおしただけでありがとうと言われる。『やってあげる』上下の関係と思っていたけど、こっちが得るものが大きい。人の最期の時期に関われる、すごい仕事です」。

 木村さんも、実習で車いすの女性の足を置く台をつくってあげた経験から、介護福祉士の仕事に希望を抱く。2人はゼミ活動の一環で、近くの高校を訪れて体験を話す活動にも取り組む。年齢が近い2人の話に、高校生から「イメージが変わった」など前向きな感想があったという。

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