皇居で23日にあった天皇誕生日の一般参賀には、退位が決まった陛下をひと目見ようと、例年を大きく上回る人が訪れた。

 宮城県名取市の小野すえのさん(77)は夫と孫2人と初めて訪れた。東日本大震災で自宅が半壊。被災者の一人として、被災地を見舞った陛下にお礼を伝えたかった。「ご退位の日程も決まり、お会いできるうちにと思って来ました」。埼玉県杉戸町の専門学校2年、新井佑実さん(19)は7回目。「平成生まれなので平成が終わるのは悲しい。でも、陛下のお体のことを考えると、ゆっくりしてほしい」と話した。

 一般参賀は毎年、天皇誕生日の12月23日と新年1月2日に行われる。このうち、誕生日の参賀者数は、陛下が退位する意向が明らかになった昨年、記帳と合わせて3万8588人と平成に入って最高になったが、今年はそれを大幅に上回った。

 陛下は退位するまでにあと3度、一般参賀に応える予定で、来月2日の新年の一般参賀にも多数の人出が見込まれる。東京都内の大手バスツアー会社「はとバス」によると、来月2日の新年一般参賀のためのバスツアーも、前回より多くもうけたがすでに定員670人が満席という。

 また天皇、皇后両陛下は23日午後、安倍晋三首相、国会議員らを招いた祝宴「宴会の儀」などに出席し、夜はお子さま方と慶事の食事「お祝御膳(いわいごぜん)」を囲んだ。(緒方雄大、中田絢子