[PR]

 視力が弱い人が見やすく、景観にも調和しやすい、視覚障害者誘導用ブロック(点字ブロック)を、伊藤啓・東京大学准教授らがメーカーと共同開発した。

 点字ブロックの色は、濃い黄色が多いが、国土交通省によると明確な決まりはない。景観やデザインを優先して路面の色に近い黒や灰色のブロックもあるが、全国で約100万人とされる視力の弱い人らには見つけにくい場合がある。

 研究チームは17色のブロックを試作。屋外で約1年、汚れや光、水などの条件を変え、のべ約150人に見やすさと景観との調和を評価してもらった。

 最終的に「わずかに黄緑側に寄ったクールイエロー」「わずかにオレンジ側に寄ったウォームイエロー」の2色を選んだ。視覚障害者から従来の濃い黄色のブロックとほぼ同等、暗い夕暮れにはより見やすい、との評価も得た。

 車いすやベビーカー、ヒールのある靴でも歩きやすいよう、点字ブロックの突起の角には、丸みを持たせた。実際に視覚障害者に歩いてもらったところ、従来のものと同等の使いやすさだったという。

 視覚障害者らでつくる日本盲人会連合の下堂薗保さんは「白や茶色のブロックは路面に溶けこむように見えることがあり、場所によっては危ない。新型のブロックに期待したい」と話す。

 研究にかかわった建築家の隈研吾東大教授は「モノトーンを好み、黄色を嫌がる建築家が多かった。新色は建築物に合わせやすい」と言う。新色ブロックは伊藤准教授の呼びかけでメーカー4社が製品化し、来春発売する予定だ。(小堀龍之)