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 勤務先の上役から預かったチワワが死んだのをごまかすために自宅アパートに火をつけたとして、現住建造物等放火の罪に問われた小川彰被告(28)=福岡市博多区=の裁判員裁判の判決が22日、福岡地裁であった。平塚浩司裁判長は「偽装のために放火したことは、あまりに短慮で身勝手」として、懲役5年(求刑懲役6年)を言い渡した。

 判決によると、小川被告はチワワの死が発覚するのを恐れ、火災で死んだように偽装することを企てた。2月12日午後7時ごろ、当時住んでいた福岡県志免町のアパートに火を付け、アパートと近隣の2棟の住宅を全焼させた。けが人はいなかった。

 被告は、事件前に勤務先の代表者から日常的に暴力を受け、チワワを預かる際に「犬に何かあれば、娘にも同じようにする」と言われたため、考えた末に放火したなどと主張していた。

 平塚裁判長は「代表者に恐怖心を抱いていたことは認められるが、アパートは住宅密集地の一角にあり、放火は危険性が高い。近隣住民に与えた不安感も大きかった」と述べた。(一條優太、窪小谷菜月)