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 病気の治療で使うコルセットなどの「治療用装具」の製作をめぐり、2014年4月~17年9月に計324件、総額724万円の不正請求があったことが23日、厚生労働省の調査で分かった。厚労省は請求の際に現物写真の添付を義務づけるなど防止策を検討する。

 治療用装具は病気やケガをした部分が治るまで保護したり機能を補ったりするために装着する。医師による作製指示があった場合、装具業者が患部の型を取るなどして作る。健康保険組合などに申請すれば作製費の7~9割が医療保険から支給される。

 ただ病名・装具名を書いた医師の証明書や業者の領収書が必要だが、装具の現物や写真を示す義務がないため、治療用装具を装い安眠枕を作るなどの不正請求が相次いで発覚し、厚労省が医療保険者を通じて実態を調べていた。

 不正請求を受けたと回答したのは全体の1・4%の46保険者。不正請求1件当たりの平均金額は2万2354円だった。不要な付属品をつけて金額を水増ししたり、市販の靴を加工しただけのものを装具として請求したり、悪質なケースも判明した。保険者による治療用装具の年間支給額は約400億円となっている。(水戸部六美)

発覚した不正請求の例

・必要のない付属品をつけて請求金額を水増し

・健康な家族用の眼鏡も治療用眼鏡の作製費と併せて請求

・スポーツ時に使う装具も治療用装具として請求

・婦人用パンプスを治療用装具として請求

・市販品の2~5倍など不当に高い金額で請求

など