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 米国で俳優らがセクハラ被害を告発したことに端を発した「#MeToo」(ハッシュタグ・ミー・トゥー=私も)の動きは、米政界を揺さぶっている。複数の議員が辞任に追い込まれただけでなく、議員のセクハラを隠蔽(いんぺい)しかねない制度を改正する動きも出てきた。その批判の矛先はトランプ大統領にも向かう。女性が上げた声が、米国社会のあり方を変える動きにつながろうとしている。

 AP通信が21日に発表した米国のニュース編集者らが選ぶ「今年のニュース」の1位は、「トランプ政権1年目」を抑えて「セクハラ問題」だった。「有名な男性によるセクハラ騒動は目新しい話ではないが、今年のように女性たちの告発が続いたことはかつてなかった」と評した。

 セクハラ問題は、与野党を問わず、米政界にも拡大している。

 野党・民主党の最古参コンヤーズ下院議員が元スタッフからセクハラ被害を訴えられ辞職。同党のフランケン上院議員も、コメディアン時代に複数の女性にセクハラをした疑惑が浮上し、辞意を表明した。

 与党・共和党でも、フランクス下院議員が元スタッフへのセクハラを理由に近く辞職。12日に投開票された南部アラバマ州の上院議員補欠選挙で、同党のロイ・ムーア候補が約10人の女性から性的被害を受けたと訴えられ、落選した。

 ただ、発覚しているのは氷山の一角とみられる。議員は、セクハラ事案が表沙汰にならない「隠蔽(いんぺい)」制度に守られているからだ。

 1995年にできた「議会説明責任法」は、議員や議会職員らがセクハラ行為を行った場合、被害者が法令順守局(OOC)に届け出て処分できる仕組みだ。原則、被害者には加害者の名前や被害内容を口外しない守秘義務が課せられる。慰謝料を払う場合、予算で計上されているOOCの特別基金から充てられる。

 つまり、議員のセクハラ行為の大半は、公にならないまま、税金による慰謝料が支払われることになる。しかも、OOCは毎年、寄せられた苦情の件数は公表しているが、慰謝料などの内訳は伏せられたままだ。

 これに対し、かつてセクハラの被害に遭った経験のある女性議員が異論を唱えた。11月15日、民主党のジルブランド上院議員は記者会見で「セクハラ問題は深刻なのに、議会はまったく深刻に受け止めていない」と批判。同党のスピアー下院議員とともに、被害者に課せられる守秘義務の廃止や、慰謝料の全額を加害者が基金に払い戻すことなどを盛り込んだ「ミー・トゥー議会法案」を発表、上下両院に提出した。

 さらに、ジルブランド氏は12…

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