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 北朝鮮情勢が、緊迫度を増している。国連安全保障理事会が「最も強い制裁」決議を全会一致で採択しても、北朝鮮はひるむ気配をみせず、対話の機運も高まらない。米全土を攻撃できる核搭載の大陸間弾道ミサイル(ICBM)の完成が近づき、米国では軍事力行使を含む強硬論も高まっている。先行きが見えぬまま、年を越そうとしている。(牧野愛博、峯村健司、西村大輔、園田耕司)

「圧力強化」、米中は同床異夢

 「今回の決議は、最も強い制裁内容が含まれ、北朝鮮への圧力をさらに強めるものだ」。22日の安保理決議の採択を受け、ヘイリー米国連大使は、新たな挑発行為があれば、さらなる制裁を科すなど圧力を強めていく考えを強調した。

 トランプ米大統領もツイッターで「世界は死ではなく、平和を望んでいる」と中国やロシアも含め、全会一致で採択された意義を強調した。トランプ政権は特に、軍事力行使をちらつかせつつ、圧力による包囲網作りを重視。北朝鮮の対外貿易の約9割を占める中国への働きかけを強めている。

 米政府当局者によれば、11月の米中首脳会談で習近平(シーチンピン)国家主席は「中国が核武装した北朝鮮を受け入れることはあり得ない」とトランプ氏に語ったという。

 ただ、圧力強化では米国とは同床異夢だ。中国が北朝鮮の体制崩壊につながる措置に反対するのは間違いなく、中国はあくまでも北朝鮮を対話のテーブルに戻すための一時的な措置と位置づける。共産党機関紙・人民日報系の国際情報紙「環球時報」は23日配信の社説で「北朝鮮の核保有は受け入れられないが、北朝鮮への武力行使や北朝鮮の政治状況を変えることを強行することも受け入れられない」と米側を牽制(けんせい)した。

 一方の北朝鮮の金正恩(キムジョンウン)・朝鮮労働党委員長は党の大会での演説で「敵の卑劣な反朝鮮策動ですべてが不足し、難関と試練が度重なるなかでも、国家核戦力完成が実現された」と力説。国際社会の制裁が効いている事実を認めつつ、屈しない姿勢を説いた。

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