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 政府は26日、水素をエネルギーとして利用する水素社会の実現に向け、包括的な「水素基本戦略」を初めてとりまとめた。海外で余った資源や電気を利用して作った水素を輸入し、発電所や自動車の燃料に使うことなどを盛り込んだ。ただ、輸入価格の引き下げや供給拠点の整備など課題も多い。

 水素は様々なエネルギー源を使って製造できるうえ、運搬可能で、利用の際に温室効果ガスを出さないことから次世代エネルギーとしての期待が高まる。

 基本戦略は、豪州で使われていない褐炭(水分の多い低品位の石炭)から水素を取り出して輸入することや、欧州の再生可能エネルギーによる発電で余った電気を使って作った水素を輸入し、供給を増やすことを見込む。

 利用面では、2030年に燃料電池車(FCV)80万台、燃料電池バス(FCバス)1200台の普及を目指す。普及を後押しするため、水素ステーションを900カ所整備することも掲げた。

 海外から輸入するためのインフラを整備し、水素の輸入量を現在の0・02万トンから30年に30万トンまで高める。輸入価格は30年に3分の1まで下げることを目指す。ただし、現時点で必要な予算は確保できていない。(笹井継夫