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病児癒やす犬「ベイリー」が絵本に

岩堀滋
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 横浜市南区神奈川県立こども医療センターで、重い病気のため入院や通院を続ける子どもたちや家族に寄り添い、癒やしの存在として活躍中のゴールデンレトリバー「ベイリー」。今月、10歳の誕生日を迎え、記念にベイリーが主人公の絵本も発売された。

 ベイリーはオーストラリア生まれのオスで、体重約30キロ。米国ハワイで専門の訓練を受け、静岡県立こども病院を経て2012年7月に着任した。「ファシリティードッグ」と呼ばれる病院常勤の医療スタッフ犬だ。病気の子どもに寄り添い、つらい治療や手術で不安を抱える子どもや家族を支えている。

 国内では、今年9月に同センターに着任したアニーと静岡県立こども病院の1頭を含む3頭しかいない。病気の子どもたちを支えるNPOが派遣している。清潔が保たれ、犬を介した感染症の心配がないことが証明されているという。

 今月14日、こども医療センターで開かれた誕生会では、ベイリーに野菜中心の特製ケーキがふるまわれた。食欲旺盛のベイリーがあっという間に食べ尽くすと、会場に詰めかけた子どもや家族から歓声が上がった。

 誕生日を記念した絵本は「ベイリーとさっちゃん」。犬が苦手なさっちゃんが次第にベイリーと打ち解けて一緒に手術に立ち向かい、元気を取り戻すストーリーだ。センターの前総長で県立病院機構の康井制洋副理事長が代表の「刊行実行委員会」が、1年ほど前から計画を進めてきた。

 初版として5千部を作製。合わせて、「子どもたちやNPOを少しでも励ましたいし、ファシリティードッグの活動も知って欲しい」(康井副理事長)と、絵本をセンター内の全病室に置くことにした。さらに、協賛金を募って全国の小学校に寄贈する目標を設けているという。

 AB判32ページで、本体価格1600円(税抜き)。一般書店でも購入できる。県内では有隣堂などで販売。売上金の3%は、ファシリティードッグ育成を目的に「かながわ県立病院小児医療基金」に寄付される。協賛金も含む問い合わせは発行元のかまくら春秋社内の実行委事務局(0467・24・7223)。刊行プロジェクトのウェブサイトは(http://baileyandsacchan.com別ウインドウで開きます)。

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