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 ラグビーのトップリーグは年明けから佳境を迎える。13節で争ったリーグ戦の上位4チームによるトーナメントは、今季から日本選手権を兼ねて行われ、来年1月6日に準決勝が大阪・ヤンマースタジアム長居である。

 そのうちの1試合は、昨季、トップリーグと日本選手権の2冠を取ったサントリーとヤマハ発動機との対戦。指導者対決にも注目だ。ヤマハ発動機の清宮克幸監督(50)とサントリーの沢木敬介監督(42)は、かつてサントリーで監督と選手、コーチの間柄だった。25日に開かれた記者会見で、互いを認め合うがゆえの“舌戦”も繰り広げられた。

 先制パンチは清宮氏。サントリーの監督時代に沢木氏に現役を退かせ、周囲の反対を押し切ってコーチ業に引っ張ったエピソードを披露。「癖のある男だが、自分の意見をはっきり言う。自分を持っている人間の方が(指導者には)面白い」。その見立て通り、沢木監督は日本代表のエディ・ジョーンズ前ヘッドコーチのもと、コーチの一員として15年ワールドカップに参加。昨季はサントリーの新監督として前年9位のチームをV字回復させた。

 今でも食事に行く関係だそうだが、沢木監督は「ほとんどラグビーの話はしない。この前は幸太郎の話をした」。プロ野球日本ハムへの入団が決まった清宮監督の長男の名を挙げ、報道陣を笑わせた。

 今季のリーグ戦はサントリーが27―24と接戦を制したが、沢木監督はトーナメントの一発勝負での清宮監督の勝負強さに敬意を払う。「頭を使って色んな戦術を考えてくる。逆にそれを深読みしないで、自分たちの強みを生かしたい。清宮さんはサントリーを代表するOBでリスペクトしているからこそ、負けられない」と語気を強めた。

 沢木監督は時に選手を突き放すような厳しい発言でも知られる。清宮監督は「(沢木監督が)サントリーの選手にプレッシャーをかけて、選手たちが持っている力の1・5倍、2倍の力を出されると、ヤマハの強みが消える」と話し、選手の闘争心をかき立てる指導力を警戒していた。(能田英二)