[PR]

「ハンサムマザー」はとまらない:51

今尾朝子

 年が変わると、今年の雑誌VERYの方向性を尋ねられる機会がときどきあります。毎月、世の中の気分や読者の変化を感じながら誌面作りをしているので、今年1年間のテーマはこれだ!というような決めつけをすることはまずありません。なので、その質問にはいつものらりくらりと答えるばかり。とはいえ、昨年を振り返ってみると、ママたちに「頑張ろう」というより、「頑張らないで」というメッセージを伝える機会が増えた1年だったなと思います。

 ファッション面ではウエストがゴムのボトムスで楽でオシャレな提案をし、引き続きスニーカーブームを支持。ヘアスタイルは長いより、手入れが楽なボブこそオシャレとうたい、美容記事は寝落ちしてしまうママでもできるスキンケアがあると励ましました。

 それは裏返せば、ママたちが頑張りすぎているから。自分がやらなければ、家庭が回らないことが多すぎる。育児休業から復帰したからには仕事だって頑張りたい。自分自身に完璧を求めるつもりはなくても、周りができているであろうことができない自分に罪悪感を覚えてしまう。そんな声も多く聞こえた1年でした。

 本誌には編集企画のほかに、編集部が企業からの依頼を受け、読者の生活に合わせた切り口で商品を紹介するタイアップ広告が掲載されています。お掃除ロボット“ルンバ”、タイマーをセットして子供を迎えにいくうちに、おいしい無水調理ができてしまう“バーミキュラ ライスポット”、たまには夕食の手抜きだってあり!と後押ししてくれる“出前館”のケータリングサービス…。最近では、そうした企業からの広告メッセージにも、家事負担を減らすことでママの頑張りすぎを助けたいという思いが感じられます。

 自分のために頑張りたいときは必死になればいいけれど、ママだけが頑張りすぎて疲れてしまうのはちょっと違う。家事、子育ての負担が女性に偏りすぎている日本でも、ちょっとずつ夫婦が変わり、社会が変わっていくはず。VERYは今年もそのことに、諦めず取り組んでいきたいと思います。子供も夫も頑張りすぎない笑顔のママが好きなはずだから。