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 日本銀行の岩田規久男副総裁は31日、大分市で講演し、「財政健全化の速度を経済にあわせてスピード調節することが大事だ」と述べた。財政再建を急げば、2%の物価目標も達成できなくなるとの考えを強調。消費増税などでの財政再建ペースを緩めるべきだと政府に注文をつけた。

 日銀執行部が財政再建ペースを鈍らせるよう政府に求めるのは異例だ。

 3月で任期満了となる岩田氏は「私は再任されないと確信している。最後に言いたいことを言う」と述べたうえで、持論を展開した。物価目標の未達は消費増税のせいだとする見方を示し、目標達成には「政府の取り組みも重要」と指摘。適切な財政再建ペースとあわせ「成長戦略が強力に実行されることを期待する」とした。

 現状の緩和策は「考えられる限り、効果が最も大きく副作用が最も小さい最適な金融政策だ」と自賛。「より適切な政策があるかを追求すべきだが、政策効果に確信が持てない限り、現在の政策を続けるべきだ」とした。(藤田知也)