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 ワシントン条約で国際取引が禁止されている象牙を日本から密輸出しようとしたとして、警視庁は31日、象牙卸売会社「全日本象牙卸売センター」(東京都台東区)取締役の土屋雅右容疑者(47)を関税法違反(無許可輸出未遂)の疑いで新たに逮捕した。「全く身に覚えがない」と容疑を否認しているという。捜査関係者への取材でわかった。すでに逮捕、起訴されている中国籍の男と共謀していたとみている。

 同社は国に届け出た正規の象牙取扱店で、国内市場の保護を求める象牙組合の会員。日本が象牙密輸出の温床となっているとの国際的な批判が強まる中、政府は「国内に違法市場は存在しない」としていた。

 土屋容疑者は昨年11月28日、中国籍の男2人と共謀し、東京港から象牙の印材605本(重さ約7キロ、約31万円相当)を許可なく密輸出しようとした疑いがある。押収資料などから、2人のうち1人と土屋容疑者がやりとりをしていたことが確認されたという。

 警視庁は1月16日に同社を家宅捜索。同社関係者は30日、朝日新聞の取材に対し、「象牙は外国の人には売れない」などと話していた。店の入り口には「象牙と象牙製品は国外に出せません」と日・英・中国語で書かれたポスターが貼られていた。