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 北朝鮮は3日午後3時(日本時間同3時半)、韓国・平昌で開かれる冬季五輪への代表団派遣と韓国との南北協議に意欲を示した金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長の指示として板門店の南北通信チャンネルを再開した。北朝鮮は、9日にも開かれる南北高位級当局者協議を準備するためとした。

 南北の担当者は3日午後、直通電話で約20分間対話し、通信状況を確認した。通信の回復は、韓国による開城工業団地閉鎖への対抗措置として、北朝鮮がチャンネルを閉鎖した2016年2月12日以来約2年ぶり。韓国大統領府高官は3日、「常時対話が可能な状況に向かう」と危機管理の面からも歓迎した。

 北朝鮮は祖国平和統一委員会の李善権(リソングォン)委員長が3日、チャンネル再開を発表。李氏によれば、正恩氏は、南北協議を進めるとした文在寅(ムンジェイン)韓国大統領の指示を高く評価。党統一戦線部や祖国平和統一委、国家体育指導委員会などに対し、実務的な対応策をまとめるよう指示した。

 正恩氏は「北南関係改善問題が解決するかどうかは、全面的に北南当局がどのように責任を持って扱うかにかかっている」とも強調したという。

 正恩氏は1日の新年の辞で、南北協議に意欲を示す一方、毎春の米韓合同軍事演習の中止を要求。韓国に対して「外部勢力に干渉の口実を与えていることを知るべきだ」と呼びかけた。北朝鮮は南北協議で同じ主張をする可能性が高い。

 一方、韓国は日米に対しても、南北対話の現状について説明している。日米は韓国が北朝鮮に接近して、北朝鮮制裁の包囲網が乱れる事態を懸念している。

 米側は米韓演習の時期変更には応じるが、演習の中止や規模縮小には応じない方針。日本は、韓国が今月上旬にも発表する日韓慰安婦合意の扱いを含む新たな対日方針に影響が出るかどうか注視している。(ソウル=牧野愛博)

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