「まさか」「信じられない」。中日ドラゴンズのファンが集う名古屋市千種区の中華料理店「ピカイチ」。6日夜、ファンらは店を訪れ、星野仙一さんの死を悼んだ。

 岐阜県七宗町の地方公務員平山明男さん(49)は訃報(ふほう)を聞き、家族で店を訪れた。「中日生え抜きのエースとしての活躍、巨人への対抗心、エピソードが次々と出てくる。中日の枠を超えて活躍した。動揺しています」と肩を落とした。妻でパートの佳子さん(39)も中日ファンだ。「星野さんは怒るイメージもあるけれど、気配り上手な人で、大好きだった。飲まずにはやってられない」と語り、ライチ酒を飲み干した。

 店を経営する兵頭勝子さん(78)は昨年12月、大阪であった星野さんの野球殿堂入りの祝賀会に参加した。会のあいさつで星野さんは子どもたちが野球を楽しめる環境を整えていくと訴えていた。兵頭さんは「まだまだこれからだったのに。あの人は死んだらあかん」と涙を流した。

 14年前に他界した兵頭さんの夫洋二さん(享年61)は、星野さんと親交が深かったという。兵頭さんは仏壇の前で訃報を報告した。「お酒を飲めない2人は、向こうでコーヒーを飲んでいるのかな。私は寂しい」(後藤隆之)