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 年とともに歯や舌などの機能も衰えていく。食べこぼしやむせることが増えるといった口まわりのささいなトラブルを、全身の衰えのサインととらえる「オーラルフレイル」という考え方が少しずつ広がっている。本人や周囲が口まわりに意識を向け、気になることがあれば歯科医に相談することが大切だ。

 「58回、59回、60回。ではガムを出してください」

 昨年12月7日、高齢者を対象に東京都大田区内で開かれた「口から始める健康講座」。約30人の参加者がかんでいたのは「咀嚼(そしゃく)チェックガム」。口に入れる前に緑色のガムが、かんだ後にピンク色に変われば、しっかりかめている証拠になる。

 大きく口を動かして声を出したり、舌を前に突き出したりする「口の体操」や、唾液(だえき)の分泌を促すための頰やあごのマッサージも学んだ。参加した女性(89)は「家でテレビを見ながらでもできるので続けたい」と話した。

 講師を務めた、区保健所職員の熊谷純子さん(歯科衛生士)は「口の機能が落ちてくると、全身の健康状態も悪くなる」と強調。「ふだんから口全体のケアを心がけることが大切です」と説明した。

 最近、歯科を中心とした医療現場で、「オーラルフレイル」という考え方が注目されている。フレイルは「虚弱」を表す英語に由来し、健康と要介護状態の中間地点を意味する。口の虚弱、オーラルフレイルとはどんなものか。

 加齢などの影響で口の機能が衰…

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