[PR]

 カヌーの有力選手の間で起きた禁止薬物の混入事件は、日本カヌー連盟と日本アンチ・ドーピング機構が全容を発表した。加害者の鈴木康大選手は、小松正治選手に対する薬物混入事件だけでなく、7年ほど前から他にも嫌がらせをしていた。しかし、悪質な行為と本人を知る人が語る人物像が結びつかない。

 情のある近しい人たちだけでなく、違反の調査過程で鈴木選手を知った関係者がこう言っていた。「本人に会えばわかるが、まじめで礼儀正しいしっかりした社会人だ。小松選手の処分が取り消されるよう懸命に事件の経緯を説明する姿は同情を誘うほどだった」

 そうであれば、事件の悪質性だけでなく、小松選手がレースに勝てばドーピング検査の対象になること、小松選手が陽性になっても摂取を否定し混入の疑いがもたれること、小松選手の足を引っ張っても約2年後の東京五輪代表が確実になるわけではないことなど、事前に考えつきそうだ。どこかに狂気に追い込まれた理由があったはずだ。

 後輩の活躍で代表の座が危うくなったので足を引っ張ったという鈴木選手の説明は、醜い感情ではあるが、スポーツに限らず社会のどこにでも潜んでいる。自らの経歴やカヌー競技への信頼を無にする、薬物混入という重大な行為の説明としては飛躍が過ぎる。

 取材を通じて、気になっていることが二つある。

 一つは、鈴木選手が禁止薬物を…

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

有料会員限定記事こちらは有料会員限定記事です。有料会員になると続きをお読みいただけます。

980円で月300本まで有料記事を読めるお得なシンプルコースのお申し込みはこちら