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 瀬戸内海にある白砂青松の小島に、クレーターのような「異質」な大地が広がる。島は「国立公園」だ。

 1980年代に国内最悪とされる産業廃棄物の不法投棄事件があった香川県・豊島(てしま)(土庄〈とのしょう〉町)の処分地をドローン(無人航空機)で撮影した。産廃が投棄されていた7ヘクタールの敷地にはいたるところに穴が残り、産廃の影響で地下水や雨水が様々な色に染まっていた。

 投棄された産廃は昨年までに島外へ搬出された。その量は約90万トンに上る。県は汚染された地下水や土壌の調査や除染対策を進めており、3月末までに穴を埋めてなだらかにする予定だ。

 住民は本来の姿に戻すよう訴え、活動を続けている。地下水からはベンゼンなどの有害物質が今も基準値の10倍以上検出されている。

 住民運動の代表を務める安岐正三さん(66)は「『見えないゴミ』がある。事件はまだ終わっていない。次の世代に元の島の姿で返すのが私たちの最低限の務めです」。(池田良)