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 平和を祈り、被爆地・広島に寄せられる折り鶴。その再生紙を使って作ったノートを世界中の子どもたちに配ろう――。そんな取り組みを地元の中小企業の有志らが始めた。再生紙の折り紙も1冊に1枚付く。「平和について考えながら折られた鶴が、再び広島に戻ってきてほしい」との願いが込められている。

 名付けて「折り鶴ノートプロジェクト」。ノートはB5判40ページで、表紙や巻頭、巻末に再生紙が使われている。広島平和記念公園内の「原爆の子の像」のモデルの佐々木禎子さんの生涯や、折り鶴の折り方などが英語でも紹介されている。広島市によると、原爆の子の像には毎年、約1千万羽(約10トン)の折り鶴が寄せられるが、その一部を特別な加工で紙に再生した。横書きのノート部分は、書き込みやすさを優先して普通紙を用いた。

 プロジェクトは広島県中小企業家同友会の13人が発起人になって設立した任意団体「ピース マインズ ヒロシマ」が企画した。メンバーは3年前から、広島の会社経営者としての地域貢献のあり方を模索。一昨年、米国の現職大統領として初めてオバマ氏が広島を訪問し、自作の折り鶴を寄贈して以来、広島や折り鶴への関心が高まっていることに着想を得た。

 団体の代表は広島市内で着物リメイク会社を営む川野登美子さん(75)。広島で被爆後に白血病になり、快復を願いながら鶴を折り続けて12歳で亡くなった禎子さんの小学校時代の同級生だ。

 ノートは、企業や個人からの寄付を募って無償で世界に配る。松井一実・広島市長が会長の平和首長会議の協力も得て、すでに同会議加盟のドイツ、フランス、オーストラリアの計3都市に計900冊の配布が決まっている。

 核保有国を中心に配布することを目指しており、川野さんは「多くの人に参加してもらい、子どもたちが戦争のない平和に暮らせる世界を実現したい」と話している。

 寄付や取り組みの詳細は、ホームページ(http://pm-hiroshima.com/別ウインドウで開きます)で。(宮崎園子