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 臓器移植法が施行されて20年。脳死下の臓器移植は増え、命を救われた人は少なくない。だが、いまだ臓器提供全体の大幅増には結びついていない。社会的関心や判定を担う医療機関への支援、人材育成など課題は多い。

 臓器移植の普及に取り組むNPO法人ハートtoハート・ジャパン(東京)は昨年12月上旬、前橋市内で市民公開講座を開いた。埼玉県日高市の中学3年、赤石朱里さん(14)が、自らの体験を「生きる」の題で話した。

 赤石さんは3歳で難病「拡張型心筋症」と診断され、4歳の時にドイツで心臓移植を受けた。提供者(ドナー)は同い年の子だった。「誕生日は生きていることの喜びを実感し、移植をした日はいつも以上に感謝の気持ちで心の中で『ありがとう』と語りかけている」。来春は高校受験を迎える。「将来はドイツの大学で医療を学びたい」と夢を語った。

 赤石さんのように、海外で移植手術を受ける渡航移植は、今も後を絶たない。理由は国内の臓器不足だ。

 生体移植を除き、心臓や肺、肝臓、小腸の提供は、脳死判定を経てしか行えない。体の小さな幼い子の場合は、同じく子どもからの提供が望まれる。だが、提供数が伸びない。

 臓器移植を待つ患者は現在全国…

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