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 京都府内では昨年、交通事故で7~98歳の男女66人が死亡し、過去最少の前年より6人増えた。うち65歳以上の高齢者は41人(62・1%)を占め、初めて6割に達した。府警が発表した。とくに目立つのは車やバイクなどの乗車中の単独事故で15人が死亡した。府警は「判断力や運転技術の衰えによる事故が少なくない」とみて、高齢者向け交通安全教室に力を入れている。

 死亡した66人を年代別にみると、10代未満1人、10代5人、20代5人、30代1人、40代3人、50代6人、60代16人、70代10人、80代15人、90代4人だった。

 高齢者が死亡した事故の種類を分けると、車やバイク、自転車に乗っている最中の単独事故が15人(前年5人)で最も多かった。

 伏見区の府道では昨年1月13日、原付きバイクを運転中の男性(65)が、駐車していたトレーラーの荷台に追突して死亡。南丹市の府道では4月21日、軽乗用車がカーブを曲がりきれず鉄柵にぶつかり、運転していた女性(66)と同乗の女性(92)が死亡した。

 昨年、車やバイクなどに乗車中の出合い頭の衝突も急増し、前年の3倍となる高齢者9人が死亡した。

 府警は昨年、府内各地の公民館などで約350回、高齢運転者向けの交通安全教室を開き、延べ約1万4千人が参加。教室の回数も参加者も年々増えているという。参加者は運転を疑似体験する機械を使い、自らの判断力や運転技術を試すなどした。

 府警交通企画課の畑田英樹次席は「若いときと同じ感覚でいても、実際には体や判断力が衰えている場合が多い。教室に来てもらい、現状を客観点に知ることが重要」と指摘する。不安があれば、運転免許の自主返納を検討してほしいという。(徳永猛城)

70歳以上、免許更新時に講習

 道路交通法では、免許を更新する70歳以上に2~3時間の講習を義務づけている。府警自動車運転免許試験場(京都市伏見区)では平日に1日2回、1回あたり最大12人が受講している。

 動体視力の検査では測定器を使用。受講者は、近づいてくる輪を両目で即座に捉え、線が途切れている方向に合わせてレバーを傾けた。多くの参加者は「難しい」「反応が遅れた」と感想を述べた。

 11日午前の講習に参加した右京区の高橋照夫さん(70)は「昔に比べたら動体視力は落ちているようだ。ブレーキをかけ遅れないよう気をつけたい」。伏見区の主婦松村敬子(けいこ)さん(70)は「足がよくないので免許の自主返納には迷いがあるが、安全を考えてバスや電車の利用を増やしたい」と話した。

 府内では同試験場のほか、府公安委員会が指定する19の自動車教習所で受講できる。昨年は4万人以上が講習に参加した。

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(西田理人)