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 元横綱日馬富士の傷害事件から生じた混迷の中、新年の本場所が始まった。初日恒例の理事長あいさつ。再発防止へ向けた協会の意気込みを期待したが、八角理事長(元横綱北勝海)は不祥事に触れなかった。

 昨年の九州場所千秋楽のあいさつでは、「皆様には多大なるご心配、ご迷惑をお掛けしたことをおわびいたします」と述べ、謝罪した。実直なその言葉に詰めかけたファンは惜しみない激励の拍手を送った。

 年末年始、暴行問題のほかにも協会のガバナンスを問われる貴乃花親方の理事解任があり、立行司のセクハラ問題も発覚。10月から準備してきた天皇、皇后両陛下の観戦も辞退した。

 この間、理事長は問題解決へ奔走しながら、厳しい世間の目を感じてきたと思う。それをこの日、国技館を満員にした方々、テレビ観戦するファンに、自らの言葉で伝えて欲しかった。

 騒動を文言に織り込まなかった理由は分からない。角界の復興を願う国技館の熱気に、協会として応えるべきではなかったか。(竹園隆浩)