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 名古屋・栄の地下街「サカエチカ」が来秋の開業50年に向けて改装中で、バリアフリー化するという。どのように変わるのか。あの「クリスタル広場」は残るのか――。運営会社「サカエチカマチ」の安藤隆光常務に話を聞いた。(高橋諒子)

 ――1969年の開業以来初めての大規模な改装を進めていますね。

 「広小路通と大津通の地下にある地下街、サカエチカは来年2019年11月に50周年を迎えます。この節目での完成をめざし、天井や壁、床を一新。バリアフリー化も進めています。総額で36億円を投じます」

 「これまでは照明も床も直線的なデザインでしたが、間接照明を使って柔らかい色の光にしたり、壁や床の模様に斜めの線を採り入れたりし、ゆったり歩いてもらえる雰囲気をつくります」

 ――ほかに変えるところは。

 「空調設備を見直し、地下街の中心にあるクリスタル広場から地上につながる階段に、外気をさえぎる扉をつけます。これによって温度を一定に保てるようになります。安心安全で、より快適な地下街をめざします」

 ――クリスタル広場は、どうなりますか。

 「広場にある噴水は学生紛争が活発だった70年に、広場での集会を防ぐために設けたものですが、撤去します。一連の改装を締めくくる19年夏からの工事で広場中央の柱4本にLEDパネルを備え、桜や紅葉など四季を感じてもらえる映像を流します。視覚に訴える映像広告も映したいと考えています」

 「広場の名前は、開業の当時にクリスタルガラスのオブジェを置いていたことに由来しています。このオブジェはすでにありませんが、広く親しまれている広場の名前は大事にします」

 ――バリアフリー化は。

 「サカエチカは地下鉄栄駅の改札を出てすぐですが、階段を下りる必要があります。そこで、ケーブルカーのように斜めに動くエレベーターを4月末までに設けます。お年寄りや障害を持った方、ベビーカーの利用者により来て頂きやすくします」

 ――サカエチカを通る人の数はどうなっていますか。

 「1日あたり11万人ほどで、近年は平日より休日の方が多めです。名駅地区に商業施設が増えた影響で平日の通行者数が減る一方、週末は栄地区の催しが活発になり、増えているようです」

 ――百貨店の丸栄や中日ビルなど栄地区で再開発が動き始めました。

 「テナントの目線はつい最近まで名駅地区を向いていましたが、栄地区に向きつつあります。周辺の再開発を見込んで、新たな出店の打診も頂いています」

 「栄地区は開放感があり、回遊性もある。その象徴であるクリスタル広場を備えたサカエチカには、交流拠点の役割があります。通りかかるのではなく目的地にしてもらえるよう、付加価値を高めていきます」

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 あんどう・たかみつ 名古屋市出身。同市役所に1974年に入り、まちづくり企画部長、住宅都市局副局長などを歴任。名古屋駅前の再開発やレゴランド・ジャパン誘致などを手がけた。2014年に定年退職後、栄地下センターに入り、15年から現職。64歳。

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 〈サカエチカ〉名古屋・栄の地下街で1969年開業。広小路通、大津通の地下に位置し、面積は約1万4千平方メートル。飲食や衣料、雑貨などテナント80店が入る。栄の地下街は他に、「森の地下街」「セントラルパーク」がある。