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 英国のメイ政権は17日、新たに「孤独担当相」を設置した。人口6560万人の英国には孤独を感じている人が900万人以上いるとされ、友人や親戚と1カ月以上会話していないお年寄りは約20万人と報告されている。今後、研究や統計を踏まえ、孤独をなくす政策を練る。

 孤独担当相は文化省でスポーツなどを担当するトレイシー・クラウチ政務次官(42)が兼務する。民間の協力も得ながら超党派で対策を進め、地域の人々を結びつける活動に資金を提供することなども検討する方針だ。

 メイ首相は「あまりに多くの人たちにとって、孤独は現代における悲しい現実だ。この課題に向き合い、お年寄り、介護者、愛する人を失った人、考えや経験を分かち合う相手がいない人たちが抱える孤独に対処するため行動したい」と話した。

 孤独への対策は、欧州連合(EU)離脱をめぐる2016年の国民投票直前に殺害されたジョー・コックス議員が熱心に取り組んでいた。遺志を受け継いだ超党派の議員らが議論を重ね、昨年末、孤独に関する国家戦略や、取り組みを率いる担当相の設置などを政府に求める報告書をまとめていた。(ロンドン=下司佳代子)