(葦)奇跡の延長戦がつなぐ縁 安藤嘉浩

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 「高校野球史上最高の試合」と言われる箕島(和歌山)―星稜(石川)の延長十八回(1979年夏)には、奇跡のような「再試合」があった。

 2010年9月23日、場所は思い出の阪神甲子園球場兵庫県西宮市)。箕島の監督だった尾藤公(ただし)さんはがんで闘病中だった。「恩師と甲子園で同窓会を」という両校の願いを、球場側は「甲子園歴史館完成記念試合」として実現させた。

 「プロ野球シーズン中に何とか組み込んだが、問題は雨でした」。球場長として開催に尽力した揚塩(あげしお)健治さんが懐かしむ。前夜祭の会場から電話で状況を確認した。「シートをかけて万全を期しています」。後任の粟井一夫・球場長(当時)は答えたそうだ。当日の午後、雨が一時やんだ時間帯に試合は決行された。尾藤さんもユニホーム姿で一塁ベンチに座り、1イニングだけ指揮を執った。

 その半年後、名将は68歳で…

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