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特製どて煮(100グラムあたり税別138円)

 赤味噌(みそ)で豚モツを煮込んだディープな名古屋めし「どて煮」。祭りの屋台や居酒屋の味として定番ですが、家庭の食卓を支えるスーパー「フィール」では季節の名物商品として人気です。毎日各店(一部店舗除く)で製造し、大鍋で煮込みながら売るため、朝はあっさり、夕方は濃厚に。当日分の鍋が空になれば残念ながら売り切れです。

 13年前、お惣菜(そうざい)部門の商品開発に抜擢(ばってき)されたのは栄養士資格をもつ、入社2年目の梅澤真琴さん。“季節を意識したメニュー”という課題を前にひらめいたのは「おばあちゃんのどて煮」。祖母の大矢すみ子さんがストーブの上の大鍋でコトコト煮込むどて煮はまさに冬の味覚でした。早速、レシピの教示を受けたところ、すべてが目分量と勘と判明。分量の計測から始まり、すみ子さんの味を商品化できたのは、2年後のことです。

 すみ子さん直伝のかくし味と一晩冷蔵庫で寝かせることが美味(おい)しさの決め手。グッと風味が増す2日目のどて煮だけが販売を許されています。ただし期間は9月1日から2月末まで。春の訪れは別れの時。会えない時間にどて煮への愛が育ちます。

採取地

フィール シャンピアポート

(名古屋)

052・871・2116

デジタル余話

 冬のフィール店内はどて煮のいい香りで、食欲を刺激されます。私はカツも購入して、どて味噌をかけて楽しんでいます。

 じつは取材のとき、普段は決してお客さんの口に入らない「1日目のどて煮」を味見することができました。美味しいのですが、確かに2日目のものと食べ比べると味に歴然の差が!

 すぐに売らず熟成させるという手間が、まろやかなうまみを生み出しているようです。

     ◇

 菅原佳己(すがわらよしみ) スーパーマーケット研究家。著書に「日本全国ご当地スーパー掘り出しの逸品」など。

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